2017年11月2日木曜日

(4-6) 待ち時間短縮の今後について

2017/11/02(木) 09:20公開
昨夜、10月分の待ち時間改善レポート(PDF)を公開しました。

去る9月に連続待ち時間5分以内率70%台・10分以内率90%台を達成しました。

さらに、10月に10分以内率95%を達成するとともにワースト記録も大幅改善しました。
おかげさまで、9月に目標として掲げたワースト記録改善(予約あり20分未満・なし30分未満)を無事達成できました。

何より患者様皆様のご理解・ご協力あってこその結果であり、その点につき、重ねて御礼を申し上げます。


ですが、残念ながら昨日2017/11/01の16時台に、初歩的なミスが重なったことにより、早速その改善成果に水を差す結果となりました。
気が緩んだと言われても全く言い逃れのしようのない結果であり、その点につき、重ねてお詫び申し上げるとともに、初心に帰り、再発防止に最大限努めます。


このような状況で申し上げるのはやや説得力に欠けますが、前々から計画・準備していたことであるため、当院の待ち時間短縮の取組みの今後について、今の時点でお伝えします。

これまで、連続待ち時間5・10分以内率、およびワースト記録(最長の連続待ち時間)の改善に最大限注力してまいりました。
診療進行状況の「見える化」を始めた2017/02頃と比べれば、手前味噌ながら、改善は着実に進みました。
(2017/02通算:5分以内率50%台、10分以内率70%台)

これまでの実績を振り返り分析する上で、5分以内率については、まだ数%程度向上の余地が残っています。
(敢えてここではぼかしますが、ある特定の診療・手続きの間の待ち時間です)

ここが改善できれば、机上計算の上で、連待5分以内率75%にできると推定されます。
この部分の改善のためには、今までとは少し違った工夫・改善が必要となるため、少し時間はかかりますが、最後の仕上げとして精力的に取り組みます。


ですが、10分以内率については、そろそろ限界が見えてきました。
出来ることから工夫と改善を進め、現状レベルまで到達しましたが、突き詰めてゆくと、どうしても壁に当たります。

診療の質の維持と待ち時間短縮は、最後の最後はどうしても相矛盾するところがあります。
(診療の質を維持するためには、特定の場面ではやむを得ず他の患者様をお待たせせざるを得ず、逆にそこで無理に待ち時間短縮を進めれば、診療の質が落ちる)

この先、95%を96%、97%、…と数字を上げてゆく努力は可能な範囲でなるべく続けはしますが、診療の質を維持する上では100%は土台無理であり、したがって目標値としては95%に止めざるを得ないと考えております。

また、この5分以内率75%・10分以内率95%は、あくまで前月10月のような眼科として相対的にオフシーズンに可能な数字であり、過去の実績から見て、繁忙期はこの数字の維持はやや無理があると考えられます。
(繁忙期は、最大限頑張って、5分以内率70%・10分以内率90%を切るか切らないか程度)
代わりに、繁忙期は特に、例えば「特別予約」枠の拡充など、別の形でお待たせしないというご要望にお応えするようにしてゆきます。


以上の点からして、待ち時間短縮に関して、直接的な数値指標の向上を追求するという一面では、そろそろ終盤と考えております。
(決して手を抜く、力を入れないという意味ではなく、気を抜かず手を抜かず、今後も現状維持に努めるという意味です。)

ですが、「待たない医療」へのこの一連の取組みは、まだ以下のような課題が残っています。:

(1) 混雑予想の精度・信頼性向上
予想が大幅に外れること(予想「◆」「◇」→実績「〇」「△」)がまだ時々あります。
その大幅外れ率を限りなく0%にする努力を、今後特により一層力を入れて進めます。
こちらは、できるだけ近いうちに大幅な精度向上を実現したいと思います。
(必要により、時間帯毎の大幅外れ率など、新たな数値指標として導入します。)

(2) 予約システムの高度化
既にお伝えしていますが、現行用いている2種類の予約システムの長所を融合する形で、
より高度な新予約システムを自主開発してゆく予定です。
(ただし、既述の通り、開発から試験・改良等も含め、導入には年単位の時間が予想されます。)



上述の(1)が実現できた段階で、そろそろ中心的に注力すべき対象を、診療の質を向上させるための他の点に移してゆく予定です。

目下の次の対象は、患者様お一人お一人のご事情・ご要望にできるだけ沿った、より一層きめ細かいケア体制の充実です。
具体的には、(1)の実現後、できるだけ近いうちに追ってお伝えいたします。

その上でさらに、患者様に眼科診療に関する専門的な内容を、的確に分かりやすくお伝えするための説明資料・方法の充実です。
「分かりやすさ向上」の一大プロジェクトとして、上述(2)と同様に年単位の時間をかけ、中心的・精力的に取り組んでゆきたいと考えております。


ひとまず、現段階でお伝えすべき内容は以上です。
引き続き、診療の質を落とさない大前提の下、開院以来精力的に進めてきた「待たない医療」への一連の取組みを仕上げてゆきます。


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